Classiques japonais avec furigana
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しょうしょうしげもとのはは
少将滋幹の母
谷崎 潤一郎
Lisez 少将滋幹の母 (しょうしょうしげもとのはは) de 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 83 234 caractères · 160 écrans
(弄花抄に依ればヘイチュウのチュウは濁りて読むべしとある)蓋し平中とは、なお在原業平のことを在五中将と呼んだ如きであろうか。
そう云えば業平と平中とは、共に皇族の出である点、平安朝初期の生れである点、美男子で好色家であった点、歌が上手で、前者が三十六歌仙の一人、後者が後六々選の一人である点、前者に伊勢物語があるように、後者にも平中物語とか平中日記とか云うものがある点等でよく似ている。たゞ平中は業平よりも時代がやゝ下っており、今の墨塗りの話や、本院の侍従に翻弄された話などから想像すると、業平と違っていくらか三枚目的なところがあったような気がする。平中日記を見ても、その内容は必ずしも花々しい恋愛談ではなく、相手に逃げられたり、体よく捌かれたり、とゞのつまりは「物も云はでやみにけり」とか、「煩はしとて男やみにけり」とか云う風な終りを告げている挿話が随分ある。又七条の后の宮の女房武蔵との関係のように、たま/\望みが叶ったかと思えば、その翌日から公用で四五日京都を離れるようなことになり、而も不覚にも女に事情を知らしてやるのを怠ったので、女はたよりのないのを歎いて尼になってしまったと云うような、そゝっかしい話などもある。