Classiques japonais avec furigana
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しきぶこうじ
式部小路
泉 鏡花
Lisez 式部小路 (しきぶこうじ) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 74 847 caractères · 149 écrans
いや、私も弱る。大辟易だが、勝山さんは、白酒でなくッては、一生お酌は断ちものだそうだ。)
また全く徹頭徹尾、白酒でなくッては酌というものをしないのでがすとさ。婆さんがなかなおりに、
(私が助けましょう、)
と取って飲んだのを、
(頂戴な、)とお夏さんが請け取って、ここで一杯、珍らしく三猪口、愛吉の酌で飲んだそうで。
山の井さんは止むことを得ず、例のごとくそこに持出して――いや、突きつけてある草紙を取って、一枚ずつ開けて見ながら、白豌豆をポツリ、ポツリ。
時々、
(旨い、)なんて小児のような洒落をいうんだ。
そうしちゃ、
(私は小児科はいかんよ。)は可うがしょう。
お夏さんがね、ばたりと畳へ手を支いた、羽織の肩が少しずれて、
(ああ、もう眠い、)ッて恐ろしい愛想づかしじゃありませんか。
(さあ、お寐なさい、)
というと、かぶりを振って、
(厭です、寐かして下さらなくッちゃ、)
(お婆さん、床を取っておあげ、私も、もうそろそろ帰る。)
(いいえ、先生、貴下が、寐かして、)と切々にいったが、いつになく酔っちゃいるし、ついぞないことをいうんだから、婆さん、はッと気がついて大喜び。