Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しきぶこうじ

式部小路

泉 鏡花

Lisez 式部小路 (しきぶこうじ) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 74 847 caractères · 149 écrans

Aozora Bunko

三

少し斜めに向をかえて、通を向うへ放れたと思うと、たちまち颯と茜を浴びて、衣の綾が見る見る鮮麗に濃くなった。天晴夕雲の紅に彩られつと見えたのは、塀に溢るるむらもみじ、垣根を繞る小流にも金襴颯と漲ったので。

その石橋を渡った時、派手な裾捌きにちらちらと、かつ散る紅、かくるる黒髪、娘は門を入ったのである。

「真平御免を。」

一ツ曲って突当りに、檜造りの玄関が整然と真四角に控えたが、娘はそれへは向わないで、あゆみの花崗石を左へ放れた、おもてから折まわしの土塀の半に、アーチ形の木戸がある。

そこを潜って、あたりを見ながら、芝生を歩って、梢の揃った若木の楓の下路を、枯れたが白銀の縁を残した、美しい小笹を分けつつ、やがて、地も笹も梢も、向うへ、たらたらと高くなる、堆い錦の褥の、ふっくりとしてしかも冷やかな、もみじの丘へ出た時であった。

向ううらに海のような、一面鏡の池がある。その傾斜面に据えた瀬戸物の床几に腰をかけて、葉色の明りはありながら、茂りの中に、薄暗く居た一人の小男。

三

紅葉の中に著るく、まず目に着いたは天窓のつるりで、頂ャ兀げておもしろや。耳際から後へかけて、もじゃもじゃの毛はまだ黒いが、その年紀ごろから察するに、台湾云々というのでない。