Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
おもいちがいものがたり
思い違い物語
山本 周五郎
Lisez 思い違い物語 (おもいちがいものがたり) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 44 840 caractères · 88 écrans
などと云って妙な眼まぜをした。
「粗忽でひっ掻きまわすとは妙案です、いまにごそっと」こう云うときは両手でなにかを掬うような身振りをする、「――ごそっと根こそぎ網にひっかかるでしょう、いや知ってます、そしてわれわれは早くその日の来るのを待っていますよ」
泰三はいつもなにも云わずに、意味ありげに微笑したり、頷いてみせたりした。こちらにはかれらの云うことがてんでわからない、そしてわからないという事実を説明しても、かれらはまるっきり承知しない、「隠してもだめです、私共はちゃんと知ってますよ」と云うのである。しようがないからそれに応じて、意を諒したようなまねをしているのであった。
山治家においても城中にあっても、物をひっくり返したり蹴とばしたり、踏み毀したり破いたりする点は連日連刻のことであった。いつか、――それは年来のことだったが、山治家で満信城代を茶に招待したことがある。それは右衛門がなんとかいう名物の茶器を手に入れたので、それを自慢したかったのらしい、ところが客が来て、さて茶席へ案内してみると、その自慢の名物がなくて、つまらないような通俗な器物が揃えてあった。