Classiques japonais avec furigana
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かいじんとしょうねんたんてい
怪人と少年探偵
江戸川 乱歩
Lisez 怪人と少年探偵 (かいじんとしょうねんたんてい) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N3. Touchez un mot pour le sens.
N3 · intermédiaire · kanji et kana modernes · 36 648 caractères · 74 écrans
どのへやもあきやのように、からっぽなのに、そのへやだけは、いっぱいものがおいてあるのです。
「や、これはどうだ。よくもこんなにあつめたな」
中村警部が、びっくりしたような声をたてました。
それは人形のへやでした。洋服屋のショー・ウィンドーにあるような、男や女や子どものマネキンが、おもいおもいの衣しょうをつけて、二十個ぐらいも立ちならんでいるのです。人形怪人といわれるだけあって、人形をあつめるのが道楽なのかもしれません。
一方には、ガラスばりの陳列だなのようなものが、おいてあって、その中に、いろいろな宝石や金銀のかざりものが、ピカピカと光っています。人形怪人が、ぬすみためたものでしょう。
「あっ、あの人形、うごきましたよ」
小林君が、いちはやくそれに気づいてさけびました。
すそのひらいた洋服をきた、かわいらしい少女人形が、りっぱなせびろをきた紳士人形に、つかまえられて、身もだえしているのです。たしかにうごいているのです。
「ははははははは、人形にばけるとは、うまいかくればしょだったね。しかし、もうだめだよ。そのお面をぬいで、こちらへ出てきたまえ。きみがつかまえているのは、野村みち子ちゃんじゃないかね」