Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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かいきよんじゅうめんそう

怪奇四十面相/宇宙怪人

江戸川 乱歩

Lisez 怪奇四十面相/宇宙怪人 (かいきよんじゅうめんそう) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 182 581 caractères · 364 écrans

Aozora Bunko

空には、宇宙怪人が、大きなはねをひろげて、飛びあがっていました。ブーンという、みょうな音がしました。そして、怪人のすがたは、だんだん小さくなって、みるまに、夕やみの空へ、とけこんでしまいました。

さすがの小林少年も、こんなおそろしい思いをしたのは、はじめてでした。人間ならば、どんな悪ものでも、こわくはありません。しかし、こんどのやつは、人間ではないのです。人間の百倍も、かしこくて、自由自在に、空をとぶ怪物です。小林君は、思わず、ホッと、ためいきをついて、その場に、しゃがみこんでしまいました。

名探偵の明智小五郎でも、こんな怪物には、かなわないかもしれません。まして、少年の小林君には、もう手も足も出ないような気がしました。

小林君が怪人を尾行した二日のちに、またしても、おそろしいことが、おこりました。

また日がくれて、まもなくでした。平野一郎少年は、昼間、庭で北村さんとキャッチボールをしたまま、ミットを、ほうりっぱなしにしておいたことを思いだして、それを、取りにいきました。庭は、もう、まっくらでしたが、手さぐりでミットをひろって、いそいで、えんがわのほうへ帰ろうとしたとき、ふと気がつくと、庭のむこうのほうに、なんだかボンヤリした黒いものがうずくまっていました。