Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

たんていやわ

探偵夜話

岡本 綺堂

Lisez 探偵夜話 (たんていやわ) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 140 363 caractères · 277 écrans

Aozora Bunko

」

「まだ寝床にはいっているんですが……。」と、古河君は迷惑そうに言った。

「さようでございますか。」と、外でも※(「足へん+寿」、第4水準2-89-30)躇しているらしかったが、やがて又押し返して言った。「お寝みのところへ失礼でございますが、お差し支えがございませんければ、ちょっとお目にかかりたいのでございますが……。」

それでも悪いとも断わりかねて、古河君はその婦人を座敷へ呼び入れると、彼女は忍ぶようにいざり込んで来てささやいた。

「実は私、すこし紛失物がございますのですが……。」

「なにがなくなったんです。」

「膝掛けがなくなりましたので……。」

「ああ、あの毛皮の……。」

「さようでございます。狸の皮の……。」

ゆうべは気分が悪かったので、風呂へもはいらずに寝てしまったが、狸の皮の膝掛けは鞄と一緒に床の間に置いた筈である。それが今朝になると見えなくなってしまった。しかし鞄にはなんの異状もなく、膝掛けだけが紛失したのである。正直のところ、あの膝掛けは自分のものではなく、他に縁付いている妹の品を借りて来たのであって、妹は去年の暮れに百八十円で買ったとか聞いている。