Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

たんていやわ

探偵夜話

岡本 綺堂

Lisez 探偵夜話 (たんていやわ) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 140 363 caractères · 277 écrans

Aozora Bunko

妬くわけではないが、一週間前からここに泊まっているあの水沢という青年紳士に対して、お島さんがいやにちやほやするのが少し気になった。お島さんが水沢をひどくもてなすのは、御祝儀をたんと貰ったという単純な理由以外に、なにかの秘密が忍んでいるらしくも思われるので、僕もなんだかおかしくもあった。

「へん、いい面の皮だ。」

僕はそのハンカチーフをたもとへ押し込んで、町から海岸の方へ出ると、水沢のうしろ姿は一町ほど先きに見えた。息を切って追いかけて行くのもばかばかしいと思ったので、僕は相変わらずぶらぶら歩いて行くと、青空には秋の雲が白く流れて、頭の上はまだなかなか暮れそうもなかったが、水の上は磯ばたの砂の色とおなじように薄暗くにごって来た。沃度を採るために海草を焚く白い煙りが海の方へ低くなびいていた。

僕はだんだんに暗くなっていく海の色をしばらく眺めていた。頭の上の白い雲が雪のように溶けて消えるのをぼんやりと見あげていた。それから気がついてふと見ると、水沢は僕よりも半町ほども左に距れたばらばら松の下に立って、誰かと立ち話をしているらしかった。相手は誰だか判らない、男か女かもわからない。