Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

「しなゆうき」

支那游記

芥川 竜之介

Lisez 支那游記 (「しなゆうき」) de Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 51 859 caractères · 105 écrans

Aozora Bunko

感じた。

局票は洋紙にうねうねと、「叫―速至三馬路大舞台東首小有天菜館―座侍酒勿延」と赤刷の文字をうねらせている。確か雅叙園の局票には、隅に毋忘国恥と、排日の気焔を挙げていたが、此処のには幸いそんな句は見えない。(局票とは大阪の逢い状のように、校書を呼びにやる用箋である。)余氏はその一枚の上に、私の姓を書いてから、梅逢春と云う三字を加えた。

「これがあの林黛玉です。もう行年五十八ですがね。最近二十年間の政局の秘密を知っているのは、大総統の徐世昌を除けば、この人一人だとか云う事です。あなたが呼ぶ事にして置きますから、参考の為に御覧なさい。」

余氏はにやにや笑いながら、次の局票を書き始めた。氏の日本語の達者な事は、嘗て日支両国語の卓上演説か何かやって、お客の徳富蘇峰氏を感服させたとか云う位である。

その内に我々、――余氏と波多君と村田君と私とが食卓のまわりへ坐ると、まっさきに愛春と云う美人が来た。これは如何にも利巧そうな、多少日本の女学生めいた、品の好い丸顔の芸者である。なりは白い織紋のある、薄紫の衣裳に、やはり何か模様の出た、青磁色の子だった。髪は日本の御下げのように、根もとを青い紐に括ったきり、長々と後に垂らしている。