Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

「しなゆうき」

支那游記

芥川 竜之介

Lisez 支那游記 (「しなゆうき」) de Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 51 859 caractères · 105 écrans

Aozora Bunko

二 溯江

ああ、日本へ帰りたい。

「お前なんぞは何時でも帰れるじゃないか?」

ノスタルジアに感染した西村は月明りの中に去来する、大きい蛾の姿を眺めながら、殆独語のようにこう云った。私の滞在はどう考えても、西村には為にならなかったらしい。

二 溯江

私は溯江の汽船へ三艘乗った。上海から蕪湖までは鳳陽丸、蕪湖から九江までは南陽丸、九江から漢口までは大安丸である。

鳳陽丸に乗った時は、偉い丁抹人と一しょになった。客の名は盧糸、横文字に書けば Roose である。何でも支那を縦横する事、二十何年と云うのだから、当世のマルコ・ポオロと思えば間違いない。この豪傑が暇さえあると、私だの同船の田中君だのを捉えては、三十何呎の蟒蛇を退治した話や、広東の盗侠ランクワイセン(漢字ではどんな字に当るのだか、ルウズ氏自身も知らなかった。)の話や、河南直隷の飢饉の話や、虎狩豹狩の話なぞを滔々と弁じ来り弁じ去ってくれた。その中でも面白かったのは、食卓を共にした亜米利加人の夫婦と、東西両洋の愛を論じた時である。この亜米利加人の夫婦、――殊に細君に至っては、東洋に対する西洋の侮蔑に踵の高い靴をはかせた如き、甚横柄な女人だった。