Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
はたもとたいくつおとこ
旗本退屈男
佐々木 味津三
Lisez 旗本退屈男 (はたもとたいくつおとこ) de 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 240 656 caractères · 478 écrans
これよ、石斎、石斎――」
併らのお茶道具を守っていた茶坊主を顧みると、不意に奇妙なことを命じました。
「何の用かは知らぬが、江戸旗本ときいては、権現様の昔偲ばれていちだんとなつかしい。どうやら胆もすぐれて太そうな若者じゃ。野天のもてなしで風情もないが、何はともあれひとねじりねじ切ってつかわしたらよかろうぞ」
「心得ましてござります。主水之介殿とやら、お上がお茶下し賜わりまする。ねじり加減はどの位でよろしゅうおじゃりましょう?」
面喰ったのは退屈男でした。江戸八百万石の御威勢、海内に普しと雖も、ひとねじりねじ切ってつかわせと言うような茶道の隠語は今が最初です。
「何でござりましょう? 只今のねじり加減とは何のことにござりましょう?」
「いや、それかそれか、存ぜぬは無理もない。これはな、当国三河で下々の者共が申す戯れ語でな、つまりはお茶の濃い薄いじゃ、飴のごとくにどろどろと致した濃い奴を所望致す砌りに、ねじ切って腰にさすがごとき奴と、このように申すのでな、下情に通しておくは即ち政道第一の心掛けと、身が館でも戯れに申しておるのじゃ。その方はどうじゃな。別してねじ切った奴が所望かな、それとも薄いが所望かな」