Classiques japonais avec furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(一)
岡本 綺堂
Lisez 時代推理小説 半七捕物帳(一) (はんしちとりものちょう) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 158 540 caractères · 319 écrans
拾った物は授かりものだと云って、政吉が口を酸くして勧めても、母子は強情に受け取ろうとしなかったので、彼はしまいには疳癪を起して、その小判を引っ掴んでどこへか黙って出て行ってしまった。拾ったと云えばそれまでであるが、小判二枚の出所がなんだか気にかかるので、母子がけさからその噂をしているところへ、半七が調べに来たのであった。
「そうか。よく申し立てた。そんなら娘はおふくろにあずけて置く。又どういうお調べがないとも限らないから神妙にしていろよ」と、半七は二人に云い聞かせた。
お元が政吉をかばっていた仔細も判った。二人は許嫁の約束のある仲であった。苦しい生計の都合から、お元は許嫁の男にそむいて、他人の世話になっていた。それでもあくまで男をかばって、自分が罪におちるのも厭わずに何も知らないと云い張っている。それを思うと、半七もなんだかいじらしくなって来た。ことに二人ながら正直そうな女であるから、このまま放して置いても差し支えはないと思ったので、かれは町役人のところへ行って、よそながら二人を注意するように頼んで帰った。
あくる朝、政吉は雨にぬれて吉原を出るところを大門口で捕えられた。