Classiques japonais avec furigana
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しょくぶついちにちいちだい
植物一日一題
牧野 富太郎
Lisez 植物一日一題 (しょくぶついちにちいちだい) de 牧野 富太郎 (まきのとみたろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 160 011 caractères · 312 écrans
このいわゆる菩提樹はもと中国での誤称をその植物渡来と共に日本に伝えたものである。そしてこの樹は中国の原産でシナノキ科に属し Tilia Miqueliana Maxim. の学名を有する。宝永六年(1709)に発行せられた貝原益軒の『大和本草』に「京都泉涌寺六角堂同寺町又叡山西塔ニアリ元亨釈書ニ千光国師栄西入宋ノ時宋ヨリ菩提樹ノタネヲワタシテ筑前香椎ノ神宮ノ側ニウエシ事アリ報恩寺ト云寺ニアリシト云此寺ハ千光国師モロコシヨリ帰リテ初テ建シ寺也今ハ寺モ菩提樹モナシ畿内ニアルハ昔此寺ノ木ノ実ヲ伝ヘ植シニヤ」とあり、昭和四年六月発行の白井光太郎博士著『植物渡来考』ボダイジュの条下に「支那原産、本朝高僧伝及元亨釈書に後鳥羽帝の御宇僧栄西入宋し天台山にあり道邃法師所栽の菩提樹枝(果枝ならん)を取り商船に付し筑前香椎神祠に植ゆ、実に建久元年[牧野いう、一一九一年]なり、同六年天台山菩提樹を分ちて南都東大寺に栽ゆとあり」と書いてある。今これらの記事によると、この菩提樹渡来は相当ふるい年所をへていることが知られる。
このいわゆる菩提樹の実が飛び散り人は植えないが、時に山地に野生の姿となっていることがあって、軽率な人はこれを本来の自生だといっているが、それは無論誤解であって本種は断じて我が日本には産しない。