Classiques japonais avec furigana
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ゆしまもうで
湯島詣
泉 鏡花
Lisez 湯島詣 (ゆしまもうで) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 62 004 caractères · 122 écrans
面小手で竹刀を引担いでお前、稽古着に、小倉の襠高か何かで、朴の木歯を引摺って、ここの内へ通っちゃ、引けると仲之町を縦横十文字に鳴して歩いた。ここにおわします色男も鳴すことその通り。
それがだな。あのお茶ぴいめ、ついこないだまで竹馬に乗ったり、学校の生徒に引張り出されちゃあ田圃でぶらんこをしていたっけが、どうだい、一番この男とおっこちゃあがって、それ、お歳玉に内証だよ、と遣りゃあがったんだとよ。驚くじゃあねえか、この下駄だ。」といって、また引くり返した。頭は竈の前に両足を拡げながら、片手で抜取って銀煙管を銜え、腰なる両提ふらふらと莨を捻る。
「おや、」といったきり、婆さんはかねてその蝶吉というのを知ってるほど、おっこちたと謂わるる男、すなわちこれなる源次郎のせめてそれだけでも止して頂きたい、目金を乗せた鼻の形と、件の下駄と交る交る見競べて解せない顔附。
頭は悠然と煙を吹して、
「何しろ素晴しいもんじゃあねえか、可恐しい。幾らだとか言ったっけな、んんどうだろう、うむ、豪儀な。」
言いようが余り業々しいので、取合う気もなかった婆さんも近々と目を寄せて、
「頭、こりゃ今の流行かい。