Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

たきぐち

滝口

山本 周五郎

Lisez 滝口 (たきぐち) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 49 815 caractères · 99 écrans

Aozora Bunko

五

「もうでかける時刻だ」と安宅が云った、「近いうちにゆくからこれで帰ってもらうよ」

五

おりうがたずねて来たことで、益村安宅の気持は少しはずんだ。けれどもそのあとで、はずんだ彼の気持に水をあびせられるようなことがおこった。祥西願寺は鶴尾山にあり、深い杉の森を隔てて藩侯の菩提所と接している。寺はその森に沿った石段の上にあり、本堂、講堂、食堂、客殿、宝蔵などのほかに、三重の塔もあって、近国でも名刹の内にかぞえられていた。本堂で法要が行われたあと、客殿で茶菓が出、益村、園部両家の者が暫く対談した。益村のほうは庄司五郎左衛門と妻、鵜殿久左衛門と妻。庄司は安宅の亡父の次弟で五十七歳、鵜殿は三弟で五十五歳だった。園部のほうは亡き妻の実父である内記と、その後妻。また亡妻の弟に当る長男の金三郎。ほかに米村、吉川の両夫妻という顔ぶれであった。

庄司の叔父は話し好きで、どんな席でも、また相手が誰であっても構わずに、自分の好きなことを勝手に饒舌る癖がある。亡くなった父から聞いたのだが、叔父は幼ないころに熱病をわずらって聴覚が鈍り、人の云うことがよく聞きとれなくなった。庄司家へ養子にいってから五郎左衛門と名のるようになったが、益村にいたときは源二郎といった。