Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
はくはつき
白髪鬼
江戸川 乱歩
Lisez 白髪鬼 (はくはつき) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 112 046 caractères · 224 écrans
瑠璃子は何ぜか黙っている。
「僕の伯父は老年のことだから、今度は死ぬに極まっている。すると、さしずめ遺産相続者はこの僕なんだ。僕は余り伯父に好かれていなかったけれど、外に身寄りとてもないものだから、あの頑固親爺も、我を折って、僕を呼び寄せる気になったのだ。遺産は少く見積っても十万円は欠けないだろう。アア、僕は今日の来るのをどれ程か待ちこがれていたことだろう。ね、分ったかい。君は大牟田家のあてがい扶持なんかつき返して、僕の女房になって、どこへでも好き勝手な所へ行けるのだ。サア、約束してくれ給え、僕の妻になると」
ガラス窓をソッと覗いて見ると、川村の奴、上気して、瑠璃子の上にのしかかる様にしている。
瑠璃子はと見ると、案外冷静だ。ツンとすまして眉一つ動かしはせぬ。姦婦めどんな返事をするかと、固唾を呑んで待っていると、やっと口を開いた。
「そんなことをしては、世間に顔向けが出来やしないわ。それに、あたし、あんたのお嫁さんになる気なんて少しもないのよ。あんたは恋人。可愛い色男。ね、それで沢山じゃなくって。なにも今更結婚なんかしなくっても」
川村の情熱に水を注ぐ冷い答えだ。