Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
はくはつき
白髪鬼
江戸川 乱歩
Lisez 白髪鬼 (はくはつき) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 112 046 caractères · 224 écrans
川村は犬殺しの檻の中へ投げ込まれた野犬の様に、ギャンギャンと狂わしく泣き叫んだ。
「アア、俺はなぜ早く死ねないのだ。殺してくれ。さっきの短刀を返してくれ。ピストルでうち殺してくれ。首をしめてくれ。殺してくれエエ……」
ありとあらゆる歎願と呪咀が、絶えては続き、絶えては続き覗き穴を漏れて来た。
コンクリートの天井が、半分程下降した頃、機械係りの志村がヨロヨロと現われた。見ると、彼は死人の様に青ざめて、顔中に油汗を流している。
「旦那様、私はもう迚も勤まりません。お慈悲です。どうかお暇を下さい」
彼はハッハッと息を切らしながら、解雇を申出でた。
「恐ろしいのか」
わしは冷然として聞返した。
「ハイ、恐ろしいのです。あいつよりも私の方が死んでしまいたい位です」
「無理はない。君にまでこの上の苦痛を与えるには及ばぬ。よく勤めてくれた。では今日限り暇を上げる。これはお礼のしるしだ」
わしは予めお堂の中へ持込んで置いた、折鞄を志村に渡した。十万円の紙幣が入っているのだ。
× × × ×
志村が立去ってから十分程経過した。一度スイッチを入れた機械は、彼がいなくても、休みなく動いている。