Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

つぶてしんじゅう

礫心中

野村 胡堂

Lisez 礫心中 (つぶてしんじゅう) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 14 190 caractères · 28 écrans

Aozora Bunko

中に挟んだ手焙りが一つ、横から照す絹行灯に、知らない者には、わけある仲とも見えたでしょう。

「それでは、御前様、好き好んで、こんな御政道の手伝いを遊ばしたわけじゃ無いと仰しゃるので――」

「そうとも、その通りだよ、――誰が好きでこんな非道なことをするものか、みんな上からの指図で、嫌々乍ら、お上の手足になったのだ、下々の怨の声を聞く時の辛さ切なさ、この胸がよくも張り裂けない事であったと思うよ」

鳥居甲斐はホッと吐息を洩らしました。

「…………」

「私も、鬼でも蛇でもない、――現にお前の姉が死んだ時も、何遍この頭を下げて、詫に行こうと思ったことか、――役目の手前それも出来ない苦しさを考えてくれ、その代り、この後はどんな力にもなってやろう、昔の増田屋に返す由はなくとも、お前の身はきっと立つようにしてやる」

「それでは、私は誰を怨めば宜いのでしょう」

お豊の胸には、何も彼も天とう様のせいにして、情死しようと言い出した要次郎のおもかげが浮びます。

「高い声では言われぬが、――この御改革の元は御老中の水野越前守様じゃ。俺はその指図通りに動く人形も同様」

「…………」

お豊の眼には、また活々とした復讐の熱意が燃えます。