Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

びしょうじょいちばんのり

美少女一番乗り

山本 周五郎

Lisez 美少女一番乗り (びしょうじょいちばんのり) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 73 583 caractères · 149 écrans

Aozora Bunko

そう言って左内が座を辷り、間の襖を押開くと、――控えの広間に積上げた箱の山。

「なんだそれは」

「このたびの軍用として永楽銭一万貫、黄金十五万両、――確かに御返上申し上げまする」

景勝はじめ並居る重役、近習の侍たちまで、この黄金の山を見て思わずあっと驚歎の叫びをあげた。

「永楽銭一万貫、黄金十五万両」

景勝は舌を巻いて、「この、――この莫大な金子を、……そちひとりでか?」

「恐れながら、年来頂戴致しました一万石は、老骨左内に過ぎました大禄、食うと着るとに費やしましたほかは、皆これ我が君よりのお預かりと存じ、いささかも分散せぬよう苦心のうえ持貯めた次第でござります。なにとぞお心おきなくお納め下さりまするよう」

旱天に慈みの雨だった、救いの舟だった、地獄へ現れた仏であった。――人々は今こそ知った、稗を食い楢の実を食べ、乙女盛りの一人娘に正月の晴着も与えず、木綿布子を着せて済ましたのも吝嗇ではなく、一朝事ある時の用意に、営々として軍用の資を貯えるためだったのだ、――貸した金を外聞も構わず取立てたのは、主君から預かった大事な軍用金を、いたずらに分散させたくなかったからである。