Classiques japonais avec furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(七)平次女難
野村 胡堂
Lisez 銭形平次捕物控(七)平次女難 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 152 696 caractères · 310 écrans
「何? 平次の女房が下手人だというのか」
万七の謎を解いて、同心も驚いた様子です。
「お静が下手人だとは申しませんが、とにかく、この女のために昨夜追出されて、お袋のところへ帰ったそうですから、一応呼出してお訊き下さいまし。こんな人通りのない路地の奥へ入って、どうして櫛なんか死体の側へ置いたか、その弁解さえ立てば、お静の疑いはすぐ晴れます」
「フーム」
どうも万七の言う事はいちいち皮肉です。
「もう一つこれは大した事じゃございませんが、念のために申上げておきます。お静は余程口惜しかったとみえて、今日は朝一度、昼頃一度、平次の家の廻りまで来てウロウロしていたそうです。朝と昼来たくらいですから、宵に来ないってわけはございません」
「…………」
いよいよもって万七の舌は毒を含みます。
しかし、同心もすぐに平次の女房に縄を打たせるわけには行きません。念には念を入れて、路地の内外、湯屋での様子、それから平次の家に留守番をしているお品まで調べました。が、お静を呼出して訊くより外には、下手人の見込みも当りも付きそうもないと解ったのです。
「お静の里というのはこの付近か」
と同心。