Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控 鬼の面
野村 胡堂
Lisez 銭形平次捕物控 鬼の面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 130 082 caractères · 257 écrans
「いや、薄々は知って居られた。相手は町人とは申しながら、大地主の江島屋のことでもあり、その娘とあれば、世間への聞えも大した悪い筈は無い、いずれは仮親でも立てて、二人を一緒にしてやり度い――と、御両親の間では話も無いでは無かったが、親御の方ではそんな事をうっかり口にするわけにも行かず、若い者はまた、取のぼせて、一日も待っては居ない」
悲劇の原因はその辺にあったのでしょう。用人川村左馬太は、年配の者らしく、主家の総領の無分別さが、苦々しくてたまらない様子です。
「恐れ入りますが、そのお腰の物を」
平次は死骸の側に進み寄ると、其処に並べてあった大小を取上げ先ず長い方を先に抜いて見ました。
それは反りの少い新刀で、一応拭いたとはいうものの、斑々たる血糊がこびり付いて居ります。言うまでもなくそれは、金太郎自身が命を奪られた得物で、痛々しさは平次の顔を曇らせるに充分です。
もう一つ、短い方のを手に取って、平次は何心なく抜いて見ました。
「あ」
一応拭き清めてありますが、それにもまた血脂が浮いて、どんより鉄色の曇って居るのは唯事ではありません。
「御用人様、金太郎様一昨日の御召物に、何んかお気付のことはございませんか――今お召しになって居るのでは無く、その前のでございますが――」