Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控

野村 胡堂

Lisez 銭形平次捕物控 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 157 440 caractères · 313 écrans

Aozora Bunko

「八、お前は手紙を持って来た小僧の顔を見なかったのか」

「見ましたよ。十五、六の気のきいた小僧で」

「知らない顔か」

「知りませんね。この近所の小僧じゃなかったようですよ」

それを聴いて、

「八五郎親分に手紙を持って来た小僧なら知っていますよ」

金太は横から口を出しました。

「何処の小僧だえ」

「何処の野郎か知りませんが、さっき銭形の親分の使いだといって私ども四人をおびき出したのも、あの小僧ですよ」

「フーム」

平次はうなりました。相手の企らみには、底の知れない深さがありますが、係り合っている人間はそんなに多勢ではなさそうです。

「ところで、これから何をやりましょう」

「たんすの中を念入りに捜す外はあるまいよ。この中に何にか隠してあるに違いない」

平次はつかれた者のように、もとの古だんすに還りましたが、幾度見たところで、この中には何んの怪しいものが隠してあるとも覚えなかったのです。

抽出しの中味は死んだ半兵衛の平常着らしいものが一ぱい入っているだけ、その一枚一枚を、縫目をほぐすようにして見ても、ろくなたもとくそも出て来ない有様です。

抽出の板は前も後ろも両側も、底までもたたいてみましたが、たいした仕掛けがあろうとも覚えず、それからまた半刻近い調べも、得るところもなく夜は更けて行きます。