Classiques japonais avec furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控
野村 胡堂
Lisez 銭形平次捕物控 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 157 440 caractères · 313 écrans
詭計の用心棒
八五郎は、平次の想像力の飛躍に逢って、まさに仰天しました。
「斑組六人男が、皆んな死んでしまったと思わせるにはあの外に術はないよ。斑組の首領で、賽の目の一の彫り物のあるのが、生き残った仲間の三人を殺して一万二千両の金を独り占めしたのだ」
「――」
八五郎はゾッと身を顫わせました。あまりに悪企みの深刻なのに驚いたのと、それを憎む義憤に燃えたのです。
「それはだれです、親分」
「わからないよ。今まで俺達は、斑組の首領に玩具にされていたのだよ。そして、眼の前で、順々に四人の仲間を殺すのを、指をくわえて見ていたのだ」
「樽拾いの小僧を入れると五人ですよ」
「いや、あの小僧を殺したのは違う。あれは斑組の首領ではない、近江屋の番頭の宇八だ。宇八は首領を庇うか強請るか、なんかそんなことのために、あの匕首が入用だったのだ。そして子供から匕首を買ったことを隠して置きたさに、可哀想に樽拾いの小僧を殺したのだ」
詭計の用心棒
「大変なことになりましたね、親分。斑六人組の首領が、三人の仲間を殺して、すまして生きているとなると――」
八五郎は日本一の酢っぱい顔をしました。
「最初からやり直しだよ、八」