Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ながやてんいちぼう

長屋天一坊

山本 周五郎

Lisez 長屋天一坊 (ながやてんいちぼう) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 29 453 caractères · 57 écrans

Aozora Bunko

「それで毎晩神輿だけはちゃんと渡るんだ、五番目の次郎助なんぞはおめえ、なにしろ毎晩おめえ六度か七度だってんだから、あいつは額までくぼませてやがった、なあ金太」

「うん、……あの次郎助はそんなふうだった、逃げるときはまた泣いた、……無事に逃げられればいいけれども、下手をして、もし捉まったときは、これこれのわけだからと、親許へ知らせて呉れと云って、うん、……ぽろぽろ泣いたもんだった」

演者としては「神輿」とか、「お渡り」などという俗語は知らない。また知りたくもないのであるが、大体として色けちなる仇名の意味は、これで解し得ると思う。

彼女は五尺そこそこの身長で、骨も太く肉付き逞しく、赭い縮れ髪で、腰部は臼と云う以外に形容をなし難い。足は俗にがみ股といって、外方に彎曲して短く太い。その上方に臀部が怒り出ておる。卑俗な言葉で云えば、出ッ尻であるが、同じ出ッ尻といっても大一番と称さなければなるまい。……彼女、つまりおわきは朝から晩までよく働く。虚栄心などは少しもない、服装とか身嗜みなどの無頓着さは、その無頓着さにおいて抜群である。

彼女の労働力は、その父親の三倍に匹敵するであろう。