Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんさいこうき

震災後記

喜田 貞吉

Lisez 震災後記 (しんさいこうき) de 喜田 貞吉 (きたさだきち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 20 544 caractères · 41 écrans

Aozora Bunko

大学職員は多く山の手方面におられるので、割合に罹災者は少いようだったが、その中にかねて心配していた和田英松博士は、あの沢山の蔵書も皆丸焼けになって、今は中野へ避難しておられるという。今日は出勤がないので、親しく慰問の辞を呈することも出来なかった(追記。後に聞けば中村勝麻呂君も焼き出されたという。お気の毒なことだ)。

上野公園内には、平素は禁足地の芝生にまで避難者の小屋が至る所に建っている。警視庁建築のはずのバラックは、敷地の指定だけでまだ着手に及んでいない。見晴らしから眺めた下町一帯の焼野の原には、はやくもバラックがだんだん見え出したが、すぐ下のかの広い停車場はまだそのままだ。博物館内には、事務所の縁側や廊下にまで気の毒な人々が一パイに詰まっている。見かけたところ、たいていは浴衣一枚の着のみ着のままだ。喰べ物だけはともかく配給を受けているであろうが、夜分をどうして凌いでいるであろうと気の毒でならぬ。これからだんだん朝夕の寒空に向って、この末果してどう落ちつくことであろう。

歴史部を訪うて懇意な部員諸君の安否や、あの震災の日に東京へ来られたはずの京大梅原〔(末治)〕君の安否を尋ねた。