Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

めいせつじじょでん

鳴雪自叙伝

内藤 鳴雪

Lisez 鳴雪自叙伝 (めいせつじじょでん) de 内藤 鳴雪 (ないとうめいせつ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 192 693 caractères · 377 écrans

Aozora Bunko

新参は江戸へ来ると間もなく古参に連れられて市中を見物した。その頃の赤毛布である。これらの田舎侍は大芝居の見物と吉原の女郎買は一、二回しないと田舎への土産にならぬというので、必ずしたものである。夜は外出が出来ぬから吉原では昼遊をした。吉原の昼間のお客といえばまず田舎侍であった。芝居は刎が夜に入るから一幕は見残して帰らねばならなかった。古参になるとずるく構えて、大切まで見て帰った。しかし時刻が切れるので、高い駕籠を雇うか、さなくば猿若から屋敷までひた走りに走りつづけた。たまたま履物が脱げても顧みずして走ったのである。

その頃侍は私用の外出の時は雪駄を穿いた。表向きの供のおりや礼服を着したおりは藁草履を穿いた。下駄は雨の時に限った。女はその頃も表附の駒下駄を穿いた。男女とも雨天には合羽というのを着た。今も歌舞伎芝居にはその形が残っている。そして大小の濡れるのを防ぐために柄袋をかけた。

門限は厳重ではあったが、一面には遅刻する者をかばうために、暮六時の拍子木を打ってまわる仲間は、なるべくゆっくりと邸内をまわって、それから門番に報じて門をしめさせた。もう六ツの拍子木が聞えるのに、まだ某は帰らぬというと同僚の者は心配して、拍子木打ちの仲間に聊か銭をやって、一層ゆるゆると廻らせた。