Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
いやなかんじ
いやな感じ
高見 順
Lisez いやな感じ (いやなかんじ) de 高見 順 (たかみじゅん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 292 113 caractères · 587 écrans
「四郎さん。それはここに置いとくほうがいいわ。ここへ置いてって」
百成が貸してくれた大型のピストルのほうだけ持って、ずらかれと言う。
「こいつを置いてけ?」
俺は気勢をそがれて、
「どうしてだ」
「指紋は、あたしが綺麗に拭き取っておきます」
言いながら照子は、床に放り出したままの俺の片方のピストルを取って俺に渡し、
「これを持ってらっしゃい」
俺の手から矢萩を射った小型のピストルを奪うようにして、
「これは砂馬一家しか持ってないピストルなのよ」
「矢萩一家は持ってない?」
「ええ」
「だから、照ちゃんが持ってるわけはない?」
俺は、照子が矢萩を殺したのは自分だと、罪をかぶるつもりかと思ったが、そうじゃなかった。
「俺は照ちゃんが、俺のピストルを持って、ここに残って、俺を庇ってくれようとしたのかと思った」
「四郎さん。あたしのことを四郎さんは……」
乾いた眼をみるみるうるませて、
「そんな見上げた心の持ち主と思ってくれてたんですか」
「相変らず俺は甘ちゃんか」
「いえ、あたしは四郎さんの思うような、そんな女じゃないの」
「俺だって、照ちゃんを今、射ち殺そうと思ったんだ」
「分ってます」