Classiques japonais avec furigana
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ちいさこべ
ちいさこべ
山本 周五郎
Lisez ちいさこべ de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 33 480 caractères · 67 écrans
茂次はそこで口をつぐみ、やや暫く考えていて、それから眼をあげて続けた、「もしも十二か三になるとすれば、気をつけなくちゃならないのはおまえのほうだぜ」
おりつはけげんそうな眼をした。「おれにだって、恥ずかしいが、覚えがある」と茂次は吃りながら云った、「自分じゃあどういうことかわからない、どうしてそんな気持になるかと、てめえでめんくらったり恥ずかしくなったりするが、女のからだというものがふしぎに眼につくんだ、自分ではなんの考えもないのに、その菊二と同じこった、だらしのない恰好で洗濯をしているかみさんとか、戸板で囲っただけで行水を使ってる娘とか、双肌ぬぎになって髪を洗ってる女なんかにぶつかると、どうしても眼をやらずにはいられなくなる、あとで自分をいやらしい野郎だと思い、死にたいほど恥ずかしくなるが、そのときはどうすることもできないんだ」
「あたし」とおりつはさらに赤くなった顔をそむけながら、云った、「あたしそんな、だらしのない恰好で洗濯なんかしやあしないわ」
「おめえのことじゃあねえ、子供のことを云ってるんだ」と茂次が云った、「子供にはそういう年ごろがある、中にはそんなことに気のつかない者もいるだろうが、たいてえな者は覚えがある筈だ、そうして、当人は決してみだらな気持なんかもってやしない、自分でどうしようもなく、