Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

へちまのき

へちまの木

山本 周五郎

Lisez へちまの木 (へちまのき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 29 120 caractères · 58 écrans

Aozora Bunko

七

「危ねえもんだ」と木内が云った、「よしたほうがいいんじゃねえかな」

そこへ文華がはいって来た。

「いま桜所はんから聞いたんやけど」とちょび髭を撫でながら、文華は房二郎に云った、「あんたの写したのんは売り物にならんそうやな、どうでっか」

「そんなことはありませんよ」と木内が云った、「桜所さんには桜所さんの意見があるでしょう、けれども池さんの雅文調の写しも、売り出してみれば長続きがするんじゃないんですか」

「記事屋はんの勘では、売れるか売れないかの判断はむりでっしゃろ」鼻で笑うような口ぶりで文華は云い、房二郎の机の上から写した物を取りあげた、「――これ、ちょっと読ましてもらいまっせ」

七

「えっ」と房二郎は顔をあげた。

「鶉の叩きよ」とおるいが云った、「なにをそんなに驚くの」

「ああそうか」と云って彼は頭を振った、「いや、なんでもない、このあいだどこかで、鶉の串焼きが出来る、って聞いたばかりなんでね」

「小網町の沢茂っていうお店でしょ、その話はうかがったわ」

「ひでえもんだな、そんなことまで饒舌ったのか」

「だからあんまり酔っちゃあだめだって云ってるでしょ、飲みたかったらここへ帰ってからあがればいいのに、それなら酔い潰れたって間違いはないじゃありませんか」