Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

トシオのみたもの

トシオの見たもの

岡本 かの子

Lisez トシオの見たもの (トシオのみたもの) de 岡本 かの子 (おかもとかのこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 10 531 caractères · 21 écrans

Aozora Bunko

二

やがてトシオが来たのは、春の頃、トシオが雲雀の声を聞き乍ら、お友達とのどかに摘み草をしたり、夏のみずみずしい緑葉をふみ乍ら、姉様達と蛍狩をした、広い野原でありました。が、今はもう、秋もくれがたであります。野原の草は一面に枯れて、赤白く年寄りの髪の毛を延いた様に、ほおけ拡がって居ます。

「おや、僕達が、あんなに愉快にころげまわった草原も、こんなみじめに枯れて仕舞ったか。なぜこんな赤ちゃけた色なんかに変ったんだ。いつも青々として、僕達を遊ばして呉れないってあるもんか、ああいまいましい。また冬なんて嫌な用もない時節が来るのかな。

トシオは斯うつぶやき乍ら、野原のあちらこちらをさまよいました。トシオの持った竹の枝に追われて、足の弱った年寄りばったや、羽根の痩た赤とんぼが、よちよち、ふらふら、逃げまどいました。小春日和の午後の陽ざしは、トシオの広い賢げな額や、健康らしく肉付きの引しまった頬に吸い寄りました。そしてこの稚い冥想家の脊を、やわらかく撫で温めました。

二

すぴーすぴー、はろーはろー。と突然、何の鳥か、野原の真ん中にすぐれて大きく一本立って居る、欅の梢で鳴き声がしました。