Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
パンドラのはこ
パンドラの匣
Lisez パンドラの匣 (パンドラのはこ) de Dazai Osamu (太宰 治) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 192 644 caractères · 386 écrans
「よしたほうがいいぜ。」と僕は小声で言ったら、木村は、ぎょろりと僕をにらんだ。おそろしかった。木村に負けずに、僕も勉強しようと思った。僕は、英単一千語をやって、それから代数と幾何を、はじめからやり直そうと、その時に、決意した。木村の思想の強さには敬服しても、なぜだか、ニイチェを読もうとは思わなかった。
きょうは、土曜日である。学校で、修身の講義を聞きながら、ぼんやり窓の外を眺めていた。窓一ぱいにあんなに見事に咲いていた桜の花も、おおかた散ってしまって、いまは赤黒い萼だけが意地わるそうに残っている。僕は、いろいろの事を考えた。おととい僕は、「むずかしい人生問題が、たくさんあるんです。」と言って、それから「たとえば、試験制度に就いて、――」と口を滑らせて、兄さんに看破されてしまったが、僕のこのごろの憂鬱は、なんの事は無い、来年の一高受験にだけ原因しているのかも知れない。ああ、試験はいやだ。人間の価値が、わずか一時間や二時間の試験で、どしどし決定せられるというのは、恐ろしい事だ。それは、神を犯す事だ。試験官は、みんな地獄へ行くだろう。兄さんは僕を買いかぶっているもんだから、大丈夫、四年から受けてパスできるさ、と言っているが、僕には全く自信が無い。