Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

パンドラのはこ

パンドラの匣

太宰 治

Lisez パンドラの匣 (パンドラのはこ) de Dazai Osamu (太宰 治) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 192 644 caractères · 386 écrans

Aozora Bunko

だし、また「ちっとも上等でなく」なっている。でもまあ、せっかくマア坊が買って来てくれたのだから、とにかく大事にしまって置くべきであろう。

どうも、しかし、愉快でない。もらって、こんな事を言うのはいけないが、本当にちっとも嬉しくないのだ。よその女のひとから、ものをもらうのは、はじめての経験であるが、実に妙に胸苦しくていけないものだ。はなはだ後味のわるいものだ。僕は、引出しの奥の一ばん底に、ケースを隠した。早く忘れてしまいたい。

ケースには、僕も、少し閉口して、持てあましの形だが、しかし、こんな経緯に依って、マア坊のよさを少しでも君にわかってもらいたくて、以上、御報告の一文をしたためた次第だ。どうだね、少しはマア坊を見直したかね。やっぱり、竹さんのほうがいいかね。御感想をお聞かせ下さい。

きょうは、つくしのベッドに、隣りの「白鳥の間」の固パンが移って来た。姓名は須川五郎、二十六歳。法科の学生だそうで、なかなかの人気者らしい。色浅黒く、眉が太く、眼はぎょろりとしてロイド眼鏡をかけて、鷲鼻で、あまり感じはよくないが、それでも、助手さんたちから、大いに騒がれているのだそうだ。