Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ロザリオのくさり

ロザリオの鎖

永井 隆

Lisez ロザリオの鎖 (ロザリオのくさり) de 永井 隆 (ながいたかし) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 107 351 caractères · 213 écrans

Aozora Bunko

父母の思い出

苦しむのもさびしがるのもあと十年だ。十年のあいだのがまんをしてしのげばいいのだ。父母の思い出は一生の宝だ。それを十年のがまんができなくて売ってしまうのは愚かなことである。

十年余りたてばこの子たちも成人となり、それぞれ新家庭をもち、やがて子を産むだろう。父となり母となったとき、この子たちははじめて私の真意を理解してくれるだろう。

父母の思い出

父は小学校を卒業しなかった。大変ないたずらっこで、夏のある日、村人の信心あつい地蔵さんを川の中へ投げこみ、その水音に驚いて田んぼから村人が駆けつけた時には、けろりとして、地蔵さんも水浴びして喜んでござらっしゃる、見なさいや、あのとおり水の底でにこにこと……と言い放った。秋になると学校の山梨の木によじ登り、もいではかじりながら窓ごしに教室を見おろして授業を聞いた。校長先生が出て来てどなったら、梢をゆさゆさ揺さぶって、固い山梨の実をざあっーと先生の頭の上へ降らせ、うまいでしょう? もっと落としましょうか? と大声で尋ねた。先生大いに怒って、降りろ! と叫ぶ。上からは降りないと答える。木の上と下とで押し問答を重ねつつ、日が暮れて互いに姿は見えず声ばかり残るまでがんばった。