Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ヴィヨンのつま
ヴィヨンの妻
Lisez ヴィヨンの妻 (ヴィヨンのつま) de Dazai Osamu (太宰 治) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 56 363 caractères · 112 écrans
「まあ、こわい」と女房は笑って言って、「どうぞよろしく」とていねいにお辞儀をした。
私たち夫婦のこんな軽薄きわまる社交的な儀礼も、彼にとってまんざらでもなかったらしく、得意満面で、
「やあ、固苦しい挨拶はごめんだ。奥さん、まあ、こっちへずっと寄ってお酌をしてください」彼もまた、抜けめのない社交家であった。蔭では、かかと呼び、めんと向えば、奥さん、などと言っている。
女房のお酌で、ぐいと飲み、
「奥さん。いまも、修治(私の幼名)に言っていたのだが、何か不自由なものがあったら、俺の家へ来なさい。なんでもある。芋でも野菜でも米でも、卵でも、鶏でも。馬肉はどうです、たべますか、俺は馬の皮をはぐのは名人なんだ、たべるなら、取りに来なさい、馬の脚一本背負わせてかえします。雉はどうです、山鳥のほうがおいしいかな? 俺は鉄砲撃ちなんだ。鉄砲撃ちの平田といえば、このへんでは、知らない者は無いんだ。お好みに応じて何でも撃ってあげますよ。鴨はどうです。鴨なら、あすの朝でも田圃へ出て十羽くらいすぐ落して見せる。朝めし前に、五十八羽撃ち落した事さえあるんだ。嘘だと思うなら、橋のそばの鍛冶屋の笠井三郎のところへ行って聞いて見ろ。