Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ふれんぞくさつじんじけん

不連続殺人事件

坂口 安吾

Lisez 不連続殺人事件 (ふれんぞくさつじんじけん) de Sakaguchi Ango (坂口 安吾) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 162 047 caractères · 322 écrans

Aozora Bunko

八丁鼻はアタピン女史と一緒であった。

「御足労、あいすみません」

八丁鼻は武骨だけれども却々礼儀正しいところがあって、ペコンと一つ頭を下げた。

「今日はひとつ、文壇の事情についてお話をうかがいたいのですが、望月王仁さんは敵がたくさんあったそうですね」

「どんな敵ですか」

「文学上の敵ですよ。望月さんがなくなられると、どんな方々が喜びますか」

「先ず誰ひとり喜ばぬ者はありませんな。作家仲間に毛嫌いされていましたよ。無礼粗雑な奴ですからな。もとより私も大喜びです」

「文士はみんなヤキモチヤキでしょう」

とアタピン女史がキンキン喚くように突撃してきた。

「あなたは自信がないんでしょう。才能が足りないからよ。だからヤキモチヤキなのね。あさましい」

「アタマへピンとこないからね。まったく不幸せの至りですよ。私たちは、たしかに頭が悪いんだな」

「望月さんがなくなると、あなたの原稿の売れ口がますのね」

「御説の通りです」

「ところで、矢代さん、文学上の、つまり才能の嫉妬からですな、人を殺すということが考えられますか」

「それは考えられますよ。いろいろの可能性の中でも、そんなことは極めて有りそうなことじゃありませんか。