Classiques japonais avec furigana
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へいけがに
伝奇ノ匣2 岡本綺堂妖術伝奇集
岡本 綺堂
Lisez 伝奇ノ匣2 岡本綺堂妖術伝奇集 (へいけがに) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 203 094 caractères · 411 écrans
蛇はおまえ達に取っては何よりもおそろしい敵だ。蛇にみこまれたが最後、とても逃がれることは出来ないのだから、そのつもりで用心しろ。
蛙 蛇はそんなに強いかねえ。
蟹 おまえ達よりも確かに強い。
蛙 じゃあ、叔父さんだってかなわないだろう。
蟹 いや、おれはこの通り頑丈な甲で身をかためている。おまけにこういう鋭い武器をもっているから、蛇の方で却って怖がるくらいだ。
蛙 なるほど叔父さんは強そうだね。おらあこの通り小さいから弱いのだ。
蟹 それだから早く大きくなれ。大きくなって強いものになれ。お前だって強くなれば、小さな蛇ぐらいはあべこべに呑んでしまうことができるのだ。おれも昔は弱いものであった。敵を見るとすぐ逃げて隠れたものだけれども、今はこんなに大きい強い者になったから、大抵の敵が来たって驚きはしない。こっちから向って行って、鋏でチョン切ってしまうのだ。俺ばかりではない。どこの世界でも強いものが勝つのだ。
蛙 じゃあ、叔父さん、強い叔父さん。もしもここへ蛇が来たら、おまえ後生だから助けてくれないか。
蟹 よし、よし、俺がきっと救ってやるから、安心して遊んでいろ。おれはあの木のかげへ行って、甲羅をほしながら午睡をしているから、なにか怖い者が来たら、すぐに俺をよべ。