Classiques japonais avec furigana
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へいけがに
伝奇ノ匣2 岡本綺堂妖術伝奇集
岡本 綺堂
Lisez 伝奇ノ匣2 岡本綺堂妖術伝奇集 (へいけがに) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 203 094 caractères · 411 écrans
中二 お父さんは蝦蟆が好きだな。(云いながら立ちかけて物につまずく。)おや、なんだろう。
(中二は俯向いて我が足もとを透し視ようとする時、三足の青蛙が卓の上にひらりと飛びあがる。)
高田 (思わず立つ。)や、蝦蟆だ。蝦蟆だ。
中二 三本足の蝦蟆だ……。
李中行 何、そっちにも蝦蟆がいるのか。
(李は立寄る。柳と阿香も見かえる。ランプはおのずから消えて、家内は暗くなる。その暗中に、青蛙の全身より鬼火の如き青き光を放つ。人々はおどろき怪みて凝視するうちに、消えたと思いしランプは再び明るく、青蛙の姿はいつか消える。表の月も再び明るくなる。)
中二 (高田と共に笑い出す。)なんだ。なんにもいないじゃあないか。
高田 居ない、居ない。はは、まったく眼のせいだ。これが幻覚とか錯覚とか云うんだろうな。
柳 でも、わたしの眼には蝦蟆の姿がはっきりと見えましたよ。
阿香 わたしにも見えましたわ。鬼火のように青く光って、その卓の上に……。
李中行 むむ、おれにも見えた。しかも三本足で、確にさっきの青蛙神だ。
中二 お父さんの迷信にも困ったものだな。あんまり蝦蟆の噂ばかりするもんだから、皆んなの眼にそんな幻影が見えたんですよ。