Classiques japonais avec furigana
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へいけがに
伝奇ノ匣2 岡本綺堂妖術伝奇集
岡本 綺堂
Lisez 伝奇ノ匣2 岡本綺堂妖術伝奇集 (へいけがに) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 203 094 caractères · 411 écrans
)ええ、どうとも勝手にするが好い。気違いじじいめ。
(柳はそのまま表へ出で、足早に下のかたへ立去る。李はそのうしろ姿を見て、大きく笑い出す。)
李中行 なにが気ちがいだ。どいつも今にびっくりするな。あはははははは。(立って土間をあるき廻る。)中二の奴めも利口ぶって、何かおれに意見するだろう。あははははは。あいつ等はみんな青蛙神の奇特を知らないのだ。青蛙神に祈れば、自然に福を授けられると云うことを知らないのだ。あははははは。いや、あんまり笑ったので喉が渇いて来た。あははははは。
(李は頻りに笑いながら、竃のそばへ行き、棚から大きい茶碗を把ってバケツの水を掬って飲む。やがて飲み終りて何ごころなく見かえり俄におどろく。)
李中行 や、蝦蟆が出た……。おお、三本足だ……。確にこのあいだの青蛙神だ。はて、どこから来たのだろう。それとも矢っぱりおれの家に残っていたのかな。そうだ、そうだ。いつまでもここの家を立去らないで、おれを守ってくれるに相違ないのだ。いや、有難いことだ。(土間にひざまずいて拝し、再び顔をあげる。)や、いつの間にか姿が見えなくなったぞ。なに、見えても見えなくても構わない。