Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ひかりはかげを

光は影を

岸田 国士

Lisez 光は影を (ひかりはかげを) de 岸田 国士 (きしだくにお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 138 262 caractères · 276 écrans

Aozora Bunko

と、すこし膝をずらして、丁寧に畳に手をついた洋装の娘を、彼は、意外な面持ちで眺めながら、

「さあ、楽にしてください。百瀬君から話は伺つています。難問題だけれども、一緒に考えてみましよう。但し、僕はまるで方面ちがいなんだから、お役に立つかどうかわかりませんよ」

そう言つて、彼は、あらためて、この少女の全貌を観察した。髪の形も、身につけたものも、どちらかといえば地味で、無造作とさえいえるのに、心もち両肩をいからせて、頤をぐつと引いた上半身の特徴のある感じは、浅黒い皮膚に正しい輪廓の目鼻だちを、幼々しいながら、どこか知的なひらめきでつゝんでいた。

「ほんとに、ご無理なお願いをしてすみません。わたし、どんなことでもするつもりですの。食べていけさえしたら、あとは、自分の心掛けだと思うんですけど……」

ぽつり、ぽつりと、彼女はいう。伏せた眼をときどきあげる。一重瞼がくつきりと二重になる、素朴で、熱つぽい眼である。

「食べて行くだけなら、東京の真ん中で、なにをやつたつて食べていけるでしよう。それより、肝腎の勉強が、そのためにできるか、できないかでしよう。百瀬君の言うように、適当な先輩であなたの面倒をみてくれるひとがいれば、一番文句はないんだけれど、そういう人物が、おいそれとみつかるかどうか……。