Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

はんのすけしゅうげん

半之助祝言

山本 周五郎

Lisez 半之助祝言 (はんのすけしゅうげん) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 21 997 caractères · 44 écrans

Aozora Bunko

そこでも同じくらい待ち、第三の取次ぎが第三接待へ導いた。こうして第五の接待の間へ通されたとき、前田老職がようやく愁眉をひらいたという顔で、

「やれやれ有難い、この接待まで辿り着けば、お眼にかかれる、今日はまことに幸運だ」

こう云って汗を拭いたのには、半之助は少なからず驚かされた。聞いてみると、第四の接待の間まで来て、そこで「面会時間が切れた」といわれる例が多いのだそうである。次席家老である甚内でさえ、そんなふうに三時間も待たされたうえ、時間切れで会えずに帰ることがたびたびあるということであった。

「――たいへんな代物だな、それは」

半之助は口の中でこう呟いた。甚内は吃驚して、彼の袖を引きながらしっと制止した。

やがてようやく、二人は客間へ案内された。書院造りの十二畳の座敷に、床間を背にして城代は坐っていた。右側に蒔絵の大きな文台があり、左に青銅の部屋あぶりを置いて、そして当人は厚い敷物の上に坐っていた。こちらにはむろん敷物などはない。

――まるで殿さま気取りじゃないか。

こう思ってふと図書助を見たとたん、半之助はわれ知らずあっと声をあげた。その声で図書助はこっちを見たが、これまたううと妙な声をもらした。