Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

はんのすけしゅうげん

半之助祝言

山本 周五郎

Lisez 半之助祝言 (はんのすけしゅうげん) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 21 997 caractères · 44 écrans

Aozora Bunko

要するに蓋藩の力を集結しても、とうてい敵し難い人物であった。それがたかだか四万三千石の城代家老。世は泰平。その程度の藩政ならばかでもこけでもやってゆける。

――なにもそれほどの人物の出る幕ではないじゃないか。

こう思うかもしれない。しかし城代家老は少なく見積っても城代家老である、その席にいれば多少の慰安がないわけではない。すなわち埴谷城代の施政方針は、おおむねその方面から執行されて来た。

その内もっとも藩の問題となり、領民からも不平を買った例を、参考のために書き抜いてみよう。

一、竜神川の堤防工事。

一、城下町筋の区劃整理。

一、外壕埋立とその耕作制度。

資料には他に十数件あるが、右の三例が彼の性格と好みをよく表わしているので、ここにはこれだけを紹介しておく。

「おわかりでしょうな、か、呆れた連中だ」

半之助は歩きながらまた独り言を云った。むろん笙子嬢を恐れる玄武社幹部に対する感想であろう。続いて彼はふんと鼻で笑い、見そこなっちゃいけねえ、などと呟いた。

風のない暖かな、いい午後だった。

半之助は城の大手へ出て、埋立てた外壕沿いに、三の丸のほうへと、ぶらぶら歩いていった。