Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

きゅうけつき

吸血鬼

江戸川 乱歩

Lisez 吸血鬼 (きゅうけつき) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 190 554 caractères · 381 écrans

Aozora Bunko

その隙間から、何か嚥脂色のものが、チラチラ見えている。確かに洋服の布地だ。人形が菊の衣の下に、御叮嚀に洋服を着ているというのは変である。

イヤ、そればかりではない。桜姫のかさばった濡羽色の鬘の下から、覗いているのは、赤茶けた現代娘の髪の毛だ。

「若しや、あれは、賊が文代さんを殺して、巧に人形に見せかけたものではあるまいか」

小林少年は、悪夢にうなされているような気がした。

そうでなくて、菊人形が、菊の下に洋服を着ていたり、鬘の中に、別の色の洋髪が隠れていたりする筈がない。それに、あの洋服は、文代さんの外出着と、全く同じ色合ではないか。

少年は、極度の恐怖に、釘づけになった目で、人形を見つめながら、明智の腕を掴んだ。

明智は、無論その心を察したけれど、彼はその時、小林少年の恐怖にとり合っていられぬ程、もっと重大なものを発見していたのだ。

奇怪な士官人形の指さしている所、庵室の舞台の奥の暗闇に、ボンヤリと白張りの提灯が立っていた。

その提灯が、今徐々に、何かしら別のものに変りつつあるのだ。

化物屋敷の見世物に、よく使われる、鏡仕掛けのトリックであることが容易に想像された。