Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

きゅうけつき

吸血鬼

江戸川 乱歩

Lisez 吸血鬼 (きゅうけつき) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 190 554 caractères · 381 écrans

Aozora Bunko

ランチには、最初から畑柳家の事件に関係した、警視庁の名探偵、恒川警部が、指揮官として同乗していた。

この肝要の場合、我が明智小五郎の姿が、追手の中に見えぬのは、甚だ物足りぬ感じだが、彼は屋上の活劇に痛手を負い、丁度その頃は、アパートのベッドで、発熱の為にしん吟していたのだから、是非もない。

その代りには、恒川名探偵がいる。数々の犯罪事件において示した、彼の天才的手腕は、世に隠れもないところだ。しかも、敵は今、憐れにも浮力を失った気球を唯一のたよりに、孤立無援、何の隠れ場所もない、海上を吹き流されている。恒川警部をわずらわすまでもなく、この捕物は、赤子の手をねじるよりもたやすいことだ。

ランチは、月島を離れて、大海に乗り出した。見ると、賊の気球は、五六丁向うの海上を、波立つ水面とすれすれに危くも飛びつづけている。

「オイ、君あの風船に乗っている奴が、いつの間にか、人形に変っているのじゃあるまいね」

恒川警部が、傍らの一刑事を顧みて、突飛なことをいった。あの怪賊がこんなに易々とつかまるのは、どうも変だという気がしたのだ。人形使いの魔術には、こりごりしていたからだ。