Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

きゅうけつき

吸血鬼

江戸川 乱歩

Lisez 吸血鬼 (きゅうけつき) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 190 554 caractères · 381 écrans

Aozora Bunko

被害者の斎藤老人はと見ると、心臓の一突きで、もろくも絶命していた。

倭文子は昂奮のあまり、半狂乱の体なので、兎も角気を静めるために、階下の彼女の寝室へつれおろした。別にもがく様なこともなく、一言も口を利かなかった。口を利く力もないのだ。

急報によって、警察から、続いて検事、予審判事などが駆けつけた。畑柳家を廻って続発する奇怪事に、彼等がこの突発事件を非常に重大に考えたのは当然である。

型の如く取調べが進められた。

兇行現場の書斎は、窓はすべて締りが出来ていたし、隣室との境は厚い壁、入口といっては、書生の開いたドアばかりだ。倭文子以外に犯人を想像することは、絶対に不可能である。

また、倭文子が下手人であることは、本人のおびえ切った態度が証明している。尋ねられると、

「わかりません。私わかりません」

と、歯をガチガチいわせながら、上ずった声で答えるのみで、直接自白はしないけれど、下手人でなかったら、キッパリした返答が出来ぬ筈はないのだ。

倭文子は、自室の隅っこで、渋面を作った茂少年を、抱きかかえて、ブルブル震えていたので、一同、まさか彼女が逃亡するとは思わず、つい目を離して、現場調査や召使の訊問を続けていた。