Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
きゅうけつき
吸血鬼
江戸川 乱歩
Lisez 吸血鬼 (きゅうけつき) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 190 554 caractères · 381 écrans
「もう起きているんですか、大丈夫ですか」
恒川氏は、明智の元気に驚いて心配そうに尋ねた。
「イヤ、寝てなんかいられませんよ。事件はますます面白くなって来るじゃありませんか」
明智は警部に椅子を勧めながら例のニコニコ顔でいった。
「事件というと?」
「無論畑柳事件ですよ。唇のない悪魔の一件です」
「エエ、それじゃ、何か犯人の行方について手懸りでもあったのですか。僕等の方では、斎藤老人殺しの下手人の畑柳夫人捜索に全力を尽しているのです。歯型の一件といい、あの夫人を探し出してたたいたら、唇のない奴の方も種が割れ相な気がしますからね。しかし、女の身で、しかも子供づれで、よくもこんなにうまく逃げられたものです。いまだに何の手懸かりもありません」
恒川氏は正直な所を打ちあけた。
「イヤ、僕だって、確なことはまだ分っていないのです。併し手懸かりはあり余る程あります。それを一つ一つたぐって行くだけでも、大変な仕事です。寝てなんかいられませんよ」
それを聞くと警部は、ちょっといやな顔をした。警察の方ではそんなにあり余る程手懸りはないのだ。でもまさか、職掌柄、頭を下げて明智の発見した手懸かりを、教えてくれともいえぬ。