Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
きゅうけつき
吸血鬼
江戸川 乱歩
Lisez 吸血鬼 (きゅうけつき) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 190 554 caractères · 381 écrans
だが、窓の外の蛇腹にも、下の庭にも、人の影はない。
「ハハハハハハ、恒川さん、締切ったガラス窓の外から、ガラスもわらず、短剣を投げ込むなんて、いくら手品師だって、出来ない相談ですよ」
明智の笑い声に、恒川氏は苦笑して窓を離れた。そして、今度は、短剣をあらためる積りで、ワラ人形に近づいたが、二三歩あるいたかと思うと、彼はハッとして立止まらないではいられなかった。
夢を見ているのではないかしら、それともさっきのが幻覚であったのか。
不思議、不思議、近づいて見ると、ワラ人形の胸には、何もないのだ。短剣は消え失せてしまったのだ。
恒川氏は、キョロキョロとあたりを見廻した。どこにも短剣らしいものは見当らぬ。
ふと目につくのは、立並ぶ怪しげな仏像共だ。
彼はそれに近寄って、一つ一つ、入念になで廻して見た。だが、仏像には何の仕掛けもないらしい。まさか、仏像が腕を振って、短剣を投げつけた訳ではあるまい。手も足も動かぬ木彫りか、でなければ、結跏趺坐の金仏だ。
では、やっぱり幻覚であったのか。部屋が薄暗い為に、ただワラ人形の倒れたのを、疑心暗鬼で、短剣が刺さっている様に、見誤ったのであろうか。