Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
きゅうけつき
吸血鬼
江戸川 乱歩
Lisez 吸血鬼 (きゅうけつき) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 190 554 caractères · 381 écrans
「ア、貴様……だが、そんなことはない。そんな馬鹿なことがあるものか」
彼は、なぜか花氷の方を見ぬようにして叫んだ。
「ハハハハハハ、僕のお土産の意味が分ったらしいね。ホラ、君は氷柱を見ることが出来ぬではないか。閉じこめられている倭文子さん達を、よく見るのが、君はこわいのだ」
事実、谷山はそれをこわがっていた。彼は真青になって叫んだ。
「いってくれ。本当のことをいってくれ。君は一体何をしたのだ。君の土産というのは何だ」
「僕の口からいうまでもなく、君がちょっと、その花氷へ近づいて、中の人間を調べて見ればいいのだ」
「それじゃあ君は、あれが、倭文子と茂でないというのか」
谷山は脇見をしたまま、うつろな声でたずねた。
「ウン、倭文子さんと茂少年ではないのだ」
明智がキッパリとどめをさした。
「違う、違う。おれはそんな馬鹿気たことを信用する訳には行かぬ」
谷山は、みじめに、だだをこねた。
「見たまえ。氷の中をのぞいて見たまえ。よく見れば、すぐ解るのだ」
谷山は、額にあぶら汗を浮かべながら、必死の気力で、ヒョイと氷柱を振り向いた。そして、血走った目を氷の中の母子の裸体像に釘づけにした。