Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

じごくふうけい

地獄風景

江戸川 乱歩

Lisez 地獄風景 (じごくふうけい) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 53 774 caractères · 108 écrans

Aozora Bunko

へ着いたものが勝ち、という障害物競走だ。

ただの駈っこなら、折枝は到底雷蔵の敵ではない。現に出発間もなく、雷蔵は数メートルも先に走っている。だが、折枝は迷路の中での智恵比べで、先着になる自信があった。迷路については大ざっぱな男よりも、案内を知っている積りであった。

彼女は、雷蔵よりは遙かにおくれながら、でも失望することなく、約束に従って東の入口から、迷路にかけ込んだ。

半間程の、曲りくねった細い通路の両側には、陽をさえぎって、見上げるばかりの丈余の生垣だ。生垣と云っては当らぬ。向側を透して見ることも出来ぬ、ビッシリと枝を交え、葉を重ねた大木の行列だ。それに茨が細い網を張り、蔦がからみ、分けて出ることは勿論、昇りついて越すことも、全く不可能になっている。そんな風にして逃げ出せるのだったら、迷路の意味を為さぬからだ。

一歩迷路に踏み込むと、樹木の高塀の陰影のせいか、夕方の様に薄暗く、寒々として、その上何とも云えぬ、押えつける様な静けさだ。園内の花火場で、誰のいたずらか、時々、ドカーンと花火を上げる音の外には音もない。案内は知っているつもりでも、歩いている内に、いつしか道に迷ってしまった。