Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

だいぼさつとうげ

大菩薩峠13

中里 介山

Lisez 大菩薩峠13 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 349 705 caractères · 678 écrans

Aozora Bunko

それと共に、ずるずるととめどもなく谷底へ落ちて行く、それを見て久助は、あれよ、あれよと言うばかりですが、品右衛門は早速用意の縄を投げてやったものですが、悪い時は悪いもので、それにつかまりはつかまったが、縄が途中で摺りきれて、もう万事休すと思われた時に、幸いに木の根に、しっかりかじりついて叫んでいる。そこで、つぎ足しの縄が来てようやく引きあげたのですが、もとより生命には別状はないが、足をくじいたり、擦り剥いたり、かなりの怪我をしているから、品右衛門が背中に背負って、そうして平湯へ来て療治を加えているという出来事でした。

出来事としては怪我の部類ですけれども、鳩が逃げて白骨へ時ならぬ逆戻りをしたということと、これから前途、高山までの強行前進が利かなくなったということは、確かに番狂わせでありました。

鳩の報告によって、白骨からは第二の救護隊が着いて見ると、まずこの程度の怪我ということで、ホッと安心はしてみたものの、北原君としても、久助さんとしても、まあよかったと言ってのみはおられないのは、お雪ちゃんの立場を思いやって、あの子が自分たちの身の上に、どのくらいの期待と心配を置いているかということを考えると、こうしてはおられないと思います。