Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

だいぼさつとうげ

大菩薩峠5

中里 介山

Lisez 大菩薩峠5 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 262 120 caractères · 516 écrans

Aozora Bunko

質屋の隠居が逃げ出したあとで人々の噂によれば、この隠居も、実は張札の糸では組合に入って大分儲けている側だとのことでありました。この次に来たら嚇して奢らしてやらずばなるまいなんぞと、あとに残った親爺連はいろいろ評定していました。

斯様な張札はこの頃の流行り物としたところで、これはあまり物騒過ぎる。このままでは捨てておけないから自身番の親爺連は、これを町奉行の手へ届けることに評定をきめて、二三人の総代がそれを持って表へ出ました。

表へ出たところへ、折よく町奉行の手に属する見廻りの役人が、この自身番へやって来ました。それを幸いに総代は、

「実は斯様な次第でございまして、斯様な張札が……」

役人はそれを聞いてみて一通り読んで後、

「この筆蹟は……」

と首を傾げました。

その張札を町奉行へ持って来て、その筆蹟をあれこれと評議をしてみたところが、それが道庵の文字に似ているということが、至極迷惑なことであります。

長者町の名物としての道庵は、貧窮組と聞いて喜んで演説までしたけれども、それは至極穏健な演説で、貧窮組にも同情を寄せるし、物持連中にも、なるべく怪我をさせないようにとの苦心をしたものでありました。